tamtakoブログ

徒然なるままに~うたのおばさんブログ

賢治さんの足跡を訪ねて 2日目-1 9/6

今日は花巻市内。

始めに賢治さんにご挨拶したいと思い、菩提寺である身照寺さんへ。

小高い丘の上。駐車場が解らず、たまたま見つけた図書館の駐車場に止めさせていただく。ふと見たら大きな桜の木が。説明に、旧花巻農業高校跡、とある。賢治さんが教師として働いていた高校。偶然とはいえ嬉しかった。

本堂にお参りし、来させていただいたことへの感謝を伝えた。裏へ回り賢治さんのお墓に手を合わせる。隣にはお父さんの政次郎氏のお墓も並んでいる。ん?浄土真宗?と一瞬思ったが、やっぱり日蓮宗のお寺さんだった。朝のお勤めの読経が聞こえていた。お父さん、改宗されたんだ。賢治さんにとって大きな壁であったお父さん。でも子のためにあらゆる事をされたお父さん。並んでいるお墓に親の思いを感じてうるっとなってしまった。

きれいに掃除も行き届いている花巻の街。生家の前を通り、桜町にある桜地人館を目指す。そこは羅須地人協会のあったところで、高村光太郎氏揮毫の「雨にも負けず・・」の詩碑が建っている。そこからは花巻の町並みも望める。

そして「下の畑」へ。坂を下り農地を川の方に進むと、賢治さんの畑が今も地元の方達によって耕され作物が植えられている。目の前の川は北上川。とうとうと流れている。広い空間が気持ちいい。

賢治の畑

元来た道を戻り、桜地人館へ。

賢治さん始めこの地にゆかりの作家さんたちの作品が展示されているなか、テレビでは「雨にも負けず」の詩碑の除幕式の当時のフィルムが流れていた。古い映像を見るともなく見ていたら、そこに紋付き姿の賢治さんのお父さん政次郎さん、お母さんのイチさん、弟さんの清六さんの姿が映し出された。

お母さんは腰も曲がり、手をあわせておられ、清六さんは嬉しそうな笑顔。お父さんはというと特に嬉しそうでもなく、唇を結んで強い眼差しでおられた。いかにも明治の頑固なお父さんという風情。

ああ、この方がお父さん!!お父さんの毅然としたお姿に感激してまたうるっとなってしまった。私の祖父もこんな感じの人だったな。叱られそうで怖かった。でも叱られたことは一度も無かったけど。としばし思い出の中へ。

ここに至る道端には「セロ弾きのゴーシュ」にちなんだモニュメントが並んでいる。セロにメトロノーム。猫、子狸、カッコウ、野ねずみの親子。似てるのか、似てないのか、コメントに困るけど・・

セロ

カッコウ

子狸

野ねずみの親子

そして、童話「めくらぶどうと虹」に出てくるような野ブドウがひっそりと実をつけていた。

午前中はこれでおしまい。